SNSをつかってファンドレイジングが成功する?!

ファンドレイジングは「お金」を使ってどのように社会にインパクトを生み出せるのか?

 

3月18日(土)、19日(日)に行われたファンドレイジングジャパン2017に大木本、矢野で参加し、熱いファンドレイザーたちに囲まれながら、最新の流れと元気をもらってきました。二日間では、1400人ほどが日本全国・アジアから集まり、「伝える力」「対話力」などのスキルアップを目指す講座から「かざして募金」「ダイレクトメール」などの具体的な手法の活用例までたくさんの講座が目白押しでした。

まずすぐにできることは、「団体の認知を広めるためにも上手にSNSを使うこと」だ。毎日更新すればいいというものではない。企業の投稿をみていると当たり前だが参考になるが、1回の投稿は端的に見てもらいたいターゲットが見れる時間帯に投稿することだ。HPは一方的な情報発信になりがちだが、Facebook、Twitter、インスタグラムは反応ができる双方向型のメディアだ。双方向型には、質問文で投稿するとより多くの人から反応してもらえるそうだ。

また、HP内のクリックボタンの色を変えるだけで、寄付が増えるかもしれない。寄付ページを作って待っているだけではなく、どんな言葉で、どんな色にするかを研究することが大切だそうだ。また寄付依頼の金額の選択肢を増やすことで、多様な寄付者を巻き込むことにつながる。

 

おもしろかったのは、昔からの手法であるダイレクトメールも侮れないということだ。おまけ付きのダイレクトメールを1年に1回送ると、通常のダイレクトメール以上に送付者から反応があり、寄付がされる。「いかに一瞬で見てもらって、捨てられずに、中身を読んでもらえるか」に焦点をあてて送る。

 

他にも、注目されている社会貢献教育。たとえば、寄付教育を、高校生が小学生に向けて寄付をすることの教育カリキュラムをつくっておこなう。そうすると、お互いに学びが深まる。小学生が小学生に向けてやるのでもいい。社会貢献を実践的に学ぶ仕組みが必要。NPOも対象者に対するプロジェクトだけでなく、その課題を広く社会に伝える教育の部分を持つ必要がある。

 

遺贈寄付についても英国、米国からの講師の元、遺贈寄付の受け取り方を整備する必要しておく必要があるとのことだ。事例の団体によると、12%から数年で17%にまで上がった。いつ誰から来るかわからないからこそ後回しにしてしまいがち。だが、①潜在的な寄付者とつながる ②コミュニケーションをする(寄付のことや寄付以外のこと) ③遺贈寄付という選択肢があることを伝える ④約束してもらう ⑤実際に寄付してもらう ⑥報告、コミュニケーションをとる というサイクルに向けて団体が寄付を受け付けられるように準備しておくことが大切だ。

 

他にも、ソーシャルインパクトボンド(官民連携による課題解決)について、コレクティブインパクト(他分野との連携による課題解決)についてなどの最新の動向の事例もあった。

 

まとめると、ファンドレイジングを行うことで解決できる課題を整理する→目標額とアクションプランを策定する/レベルに合わせた寄付メニューがあるとさらに良い(参加のしやすさや難易度)→他のスタッフ、理事、仲間を巻き込んで、寄付者を増やす→コミュニケーションをとっていく ということ。団体のために寄付を集めるだけではなく、課題を社会に伝えることで、寄付という手法による市民参加を増やしていくことが大事だ。

 

3月23日19時~21時まで、そんなファンドレイザーが集う研究会を行いました。6人が集まり、多様な主体による社会問題の解決をどう行うかという話がされました。団体のファンドレイジングを越えて寄付を発展させるために、これから70日間おきぐらいに開催する予定。

次回は5月10日ごろ。ファンドレイジングを本気でやりたい人を募集中!